「料理は妻に任せっきりだったから、今さら一人で作るのは無理だ…」
訪問看護の現場で、私はこの言葉を何度も耳にしました。その気持ち、とても良くわかります。洗濯や掃除はできても、食事作りだけは億劫。ついお弁当やカップ麺で済ませていませんか?
【ご安心ください】誰でも無理なく、今日から自炊は始められます!
大切なのは「きちんと作る」ではなく、「手軽に・最低限」で必要な栄養を摂ることです。自炊を「包丁いらず」と「一汁一菜」の組み合わせで乗り切れば、毎日の食事が、あなたのこれからの健康と自立に直結する大切なカギになります。
私は約35年の台所仕事と、15年にわたる訪問看護での食事指導の経験から、この「超時短・一汁一菜パターン」を強く推奨しています。
【この記事でわかること】
- 栄養バランスを整える、包丁を使わない一汁一菜の組み合わせ
- お湯を沸かすだけでOK!レトルトや冷凍食品を活用した超時短な調理ステップ
- 3日間の献立をラクにする、基本の「買い置きリスト」
「これなら自分にもできる!」きっとそう思える、手軽で安心な自炊の一歩を一緒に踏み出しましょう。
一汁一菜の考え方:「面倒だからこそシンプルに」

「一汁一菜(いちじゅういっさい)」とは、
ごはん(主食)・おかず一品・汁もの一品の献立のことを指します。
食事は生きている限り、365日欠かさず摂り入れる必要があります。
面倒だからと、食べないわけにはいきません。
そのためには、簡単で“毎日飽きずに続けられる”パターンを身につけることが大切です。
料亭やホテルのコースのような、たくさんの種類と手の込んだ料理はハレの日で十分です。
日常は、お皿の数が少なくても、あなたの身体を支える「炭水化物」「タンパク質」「野菜」をしっかり摂ることが大切です。
一汁一菜の基本は主食(エネルギー)+タンパク質(筋肉のもと)+汁もの(野菜・水分)の3つ。
この3つに、疲れたときや時間がないときでもパパッと作れるパターンを当てはめていきます。
「栄養を考えるのは難しい!」を解決する3つのパターン
高齢者は特に、体力や筋肉を維持する「タンパク質」が不足しがちです。

え?? 栄養素?? そんなの考えるの難しいよ!
「栄養を考えるのは難しい!」と感じるかもしれません。しかし、次の「3つの献立パターン」さえ覚えておけば大丈夫です。これがあなたの食生活の土台になります。
| パターン | 主食(エネルギー) | タンパク質(筋肉のもと) | 汁もの/副菜(野菜) |
| ① | ごはん | 魚(肉) | 味噌汁 |
| ② | パン | 卵料理 | スープ |
| ③ | うどん(そば) | 納豆や豆腐 | 温野菜 |
今日は【朝① 昼② 夜③】、明日は【朝③ 昼① 夜②】というように、気分に合わせて組み替えるのも良いでしょう。
例えば、このような組み合わせなら手軽です。
朝:パターン② 食パン1枚+ゆで卵+コーンスープ
昼:パターン③ 冷凍うどん+ひき割り納豆+オクラとなめ茸(うどんにのせる)
夜:パターン① パックごはん+サバ缶+フリーズドライ味噌汁
スーパーやコンビニの冷凍、常温で販売されている「茹でるorレンジでチン!」の食材を使えば、調理が苦手でも大変手軽に準備できます。
包丁いらずでOK!献立を「作る」から「組合わせる」に変える3つの戦術
包丁いらずの調理法をマスターすれば、洗い物の手間も減り、格段に食事が楽になります。
その1.「お湯を沸かすだけ」で一品完成!
簡単調理の戦力の1つ目は、温かいお湯を注ぐだけで完成する商品を活用することです。
多くのご家庭にある「電気ポット」さえあれば、以下のような一品がすぐに作れます。

- カップスープ
- フリーズドライ味噌汁
- レトルトカレーやパスタソース
- アルファ米や雑炊、おにぎり(水でもOK)
- わかめなどの海藻や干し野菜

「そんなの誰でも知ってるよ!」

「まだ完成じゃありません。
これと+αの組み合わせが必要です。」
組み合わせ例:アルファ米+レトルトカレーに、カットキャベツと缶詰みかんを添える。
これだけで、炭水化物、タンパク質、野菜とビタミンを、バランスよく摂取できます。
ポイント:ポピュラーな調理法だからこそ、商品のレパートリーも豊富です。まずは「お湯でできるもの」を基本に献立を組み立ててみましょう。
その2.「電子レンジ・ホイル」で後片付けがラクに!
簡単調理の戦力の2つ目は、洗う手間を少なくして温める・焼くことです。
💡温める調理法
電子レンジは、調理の強い味方です。
- 豚しゃぶサラダ:カット野菜と豚薄切りを重ねてチン!
- スープパスタ:3分で茹でるパスタとコンビニの具だくさんスープをチン!
- 焼き魚(惣菜):冷凍もしくは常温パックの焼き魚をチン!
💡焼く調理法
フライパンを使う時は、汚れが出やすくなるため、クッキングホイルやクッキングホイルを併用しましょう。
油を使わず、魚や肉をきれいな焼き目をつけて焼くことができます。
- 直に焼く:フライパンにクッキングホイルを敷き、その上に食材を置いて焼く
- 蒸し焼きにする:食材をクッキングホイルで包んでフライパンの上に置いて焼く
カットされた「焼くだけでOK」な魚の切り身やお肉を使い、クッキングホイルで焦げ付きや飛び散りを防げば、掃除の手間が劇的に省けます。
その3.「ごはんにのせる」だけで栄養価アップ!
主食とタンパク質、野菜を一皿にまとめられるのがのっけ盛りごはんです。
ごはんの上に、しらす・卵・納豆・青じそ・梅干しなどをのせる。好きなものを1つだけでなく、色合いや食感を2つ3つと重ねることを意識すると、案外簡単に旨味と栄養価が高まります。
好きなもの1つだけでなく、色合いを2つ3つと重ねることを意識すると
案外簡単に旨味と栄養価が高まります。

わたしのオススメは、オクラと納豆、卵に刻みネギのねばとろごはんです。
3つの調理法は、どれも包丁いらずに簡単にできます。
あとは、基本の主食+タンパク質+野菜の組み合わせを意識して選んでください。
「できた!」という実感を積み重ねるのが第一歩です。
買い物は「3日分」ローリングストックでラクに

毎日スーパーに行くのは気分転換になりますが、体調不良や台風や積雪などの悪天候で買い物に行けない事態も考えておきましょう。
買い物は3日分を目安に、日持する食材をストックしておく「ローリングストック(消費した分を買い足していく)」がオススメです。
| 栄養の役割 | 食材例(日持ちするもの) | フレイル予防の視点 |
| 炭水化物(エネルギー源) | パックご飯、冷凍うどん、パスタ | エネルギー不足を防ぎ、活動力を維持します。 |
| タンパク質(筋肉のもと) | サバ缶、豆腐(充填豆腐)、納豆 | 意識して多めにストックし、筋力維持に役立てましょう。 |
| 食物繊維・ビタミン | カット野菜(冷凍ほうれん草、冷凍ミックスベジタブル)、海藻、きのこ | 腸の働きを助け、免疫力をサポートします。 |
この6つに、あなたの好きな食品や果物を+2〜3品追加すれば、3日間は乗り切れます。
“できること”を続けるコツ
料理は「完璧より継続」です。無理をせず、「これならできそう」と思えるやり方を見つけていきましょう。
- 洗い物を減らすために、ごはんも汁ものもワンプレートにする。
- 疲れた日は、迷わずお惣菜、冷凍食品、お弁当を使う。
- 調味料は「めんつゆ」一本あれば、和風の味付けに大変身。
おわりに

一汁一菜は、誰にでもできる自分を支えるごはんです。
料理はうまくなくても大丈夫。「これならできた!」という成功体験と「食べたい」という前向きな気持ちこそが、あなたを支える一番の栄養になります。
台所に立つことは、自分の健康と、これからの自立を守る、未来への最高の投資です。
さあ、今日から小さな一歩を踏み出しましょう。
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