高血圧と向き合うきっかけ|プレ高齢者の“自分実験”と生活習慣の見直し

自分実験

ある日、友人に「顔色が悪いよ」と言われ、測った血圧は200/100mmHg。
驚きよりも、「やっぱり…」と感じた自分がいました。

40代以降の女性に多い“更年期の変化”。
女性ホルモンの減少によって、身体や心に現れるサインは人それぞれ。
私の場合は、それが“高血圧”でした。

仕事の忙しさや睡眠不足の日々を思い返せば、身体はずっとサインを出していたのかもしれません。

身体の変化を無視したまま過ごすと、その代償はいつか必ずやってきます。
高血圧を放っておいた結果、寝たきりになってしまう未来。
家族に支えられながらも、互いに不安な顔をして不自由な毎日を過ごす毎日…。

ーそんな未来だけは、絶対に嫌でした。

健康な未来を望みたい。そこから始まった紆余曲折の“自分実験”。
プレ高齢者として、身体と心の声を聞き直す日々の記録を綴っていきます。

「顔色悪いよ」の一言から始まった高血圧

1年前、友人と近所のお店で久しぶりのランチ会。
ワイワイガヤガヤと賑やかに食事をしている最中に、「だいじょうぶ?顔色が悪くなってきてるよ」と言われました。

「え?」

トイレに入って鏡を見ると、確かに顔色が悪い。
自覚症状は全くなし。

「自覚症状がないのに。なんだか気持ち悪いな…」

友人たちと別れて自宅へ。その場で測った血圧は200/100mmHg、脈拍は100回/分。何度測り直しても数値は変わらず高いまま。

驚きと同時に、心のどこかで「やっぱり…」と思ったのを覚えています。

その日を境に、近くのクリニックで高血圧の治療を開始しました。

これまでの血圧変化を振り返る

もともと30代前半までの血圧は100/70mmHg前後。
その後、専業主婦を卒業して仕事復帰してから少しづつ血圧変動が出現。
生理不順が出現した40代後半から、血圧の平均値が130/80mmHg前後と上がっていました。

血圧は、毎年の検診時と自宅で不定期に測定(手首用のデシタル血圧計)。
低血圧から高血圧に変化する身体に対し、「嫌だなあ。嘘でしょう?」と直視できない自分がいました。

薬に頼らずにできることを模索

両親、祖父母とも高血圧症のため、「いずれ私も」という認識はありました。
休みの日は60分以上の散歩を心がけ、睡眠もできるだけ6時間は確保。
ストレスでドカ食いしてしまう自分を調整するため、休日はあえて夕食を抜く日も設定。
薬に頼らない方法で“自助努力”を続けていました。

“一度はじめた薬はなかなか止められず、減量も難しい。”

病院、クリニック、訪問看護、介護施設ーー
どの現場でも、多くの薬の管理に頭を抱える日々でした。
患者本人と医師の捉え方がすれ違うと、薬はなくなるどころか増えていくのです。
A薬の副作用を抑えるためにB薬、C薬の効き目が弱いからD薬を追加する…

身体を作るための食事や水分よりも、薬のほうが多いのでは??
多剤併用に悩む患者さんを見ているため、「薬はできるだけ飲みたくない」。これが正直な気持ちです。

なので、内服治療と毎日の血圧測定をアナログ管理で継続しつつ、
必死に生活習慣の見直しに取り組みました。

治療を終え、安定を取り戻した日々

日によって血圧の変動は大きいものの、
腹8分目の食事や薄味のおかず、23時就寝、職場では業務整理、自宅では家事の手順を家族全員で共有するなど

私自身の負担を減らす努力をしました。そして、
仕事のあとは1時間集中して、大好きな歴史番組を見るなどストレスを減らす工夫も。
功を奏して、徐々に数値は安定。
半年後、医師の許可を得て内服治療を終了しました。

その後は転職や退職といった環境の変化がありながらも、
血圧は起床時はおおむね135/85mmHg前後、日中や就寝前は120/70mmHg前後で推移。
たまに起床時や日中に140/90mmHg前後と高い日があっても、体調に問題がなかったため様子を見ていました。

高血圧、再び。頭痛と胃もたれで異変に気づく

それから半年。

何の変哲もない、穏やかな休日の夜。
22時、そろそろ寝ようかという頃でした。

子どもたちと他愛もない会話を交わし、なにげにスマホの画面を見ると…
職場のグループLINEに、緊張をもたらすような内容が。

その瞬間、急に激しい胃もたれ感と頭重感が襲ってきました。
1時間経っても軽くならず、むしろ悪化していく。
「なんてストレスに弱いんだろう!」苦笑しながら血圧を測ると…

180/110mmHg。 再度測定しても200/100mmHg。
こりゃあかん。

1年前と3ヶ月前の検診で、ピロリ菌や癌とは無縁とわかっていたので、胃腸の問題ではないと確信。
問題の大本は“血圧”。そして不気味な頭重感。

夜間診療を受診し、神経症状と頭部CTに異常がないことを確認。
おおよそ2時間半の病院滞在中も血圧は下がらず、170/100mmHg。

「どうされますか?」と困った表情の若い医師。
十分診察してもらえてとてもありがたかった。あとは、かかりつけ医と相談しながらじっくり治療していくしかない。
感謝を伝え、かかりつけ医受診までの薬を処方してもらい、タクシーが拾えない夜道を歩いて帰宅しました。

「自分の体を労る」決意

翌日かかりつけ医を受診。内服中止後の生活習慣と血圧の経過、夜間診療の顛末を包み隠さず伝え、内服治療再開をお願いしました。
薬の服用を良しとしない私の性格を考慮し、最低量を処方。その代わりに、運動と食事、睡眠など生活習慣改善の目安量を強化するという指示です。

現在、降圧剤を再開し2週間が経過。新しい習慣も継続中です。

私がはじめた5つの新しい習慣

  1. 毎朝、緩やかな降圧剤を服用
  2. 睡眠は7時間以上
  3. 仕事のない日は30分〜60分ウォーキング
  4. ストレス食いをやめる
  5. バイタル記録をノートからiPhoneヘルスケアアプリに変更

終わりに

自分の身体を一番に労れるのは、やっぱり自分自身。

私が自分自身を大切にすることが、健康な未来を導く全てであると今回悟りました。
健康であれば、若い医師やタクシー運転手を夜中働かせることや
家族に心配させることも減らせます。

自分が健康でいることは、家族や周囲を安心させる“思いやり”でもあります。

健康について人には偉そうに説明していながら、自分自身が実践できていない。なんとも恥ずかしい結果になりました。

どんなことにも共通していることですが、
“良い”と言われることをただ闇雲に取り入れるのではなく、
実際の身体のデーターを、血圧計やアプリで“可視化”して
自分にあった方法を検証する。

良い結果を早く見つけるための最速の方法です。
私は今回、iPhoneに標準装備されている「ヘルスケア」アプリを導入しました。

恥ずかしながら、10年近くiPhoneユーザーなのに運動距離と歩数管理しか利用していませんでした。
その上、ノートに書き続けていた血圧と体重、睡眠時間の記録は一切活用できてません。
…iPhoneも手書きの記録も“宝の持ち腐れ”でした。

血圧などの身体データーの他に睡眠・感情リズムなどのデーターもアプリ管理を取り入れることで
プレ高齢者の私が、自分自身に立ち返りながら、心と身体を整える日々。
その小さな実験記録を、これからこのブログで少しずつ綴っていきます。

次回は、ヘルスケアアプリを活用して気づいた「自分データの見える化」についてご紹介します。

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