義父の足首骨折体験から学ぶ、家族のサポートと転倒予防

自己紹介

義父は10年前、足首を骨折しました。
手術をするかどうかで家族は悩みましたが、結果的に手術して本当に良かったと義父も話しています。

入院中、私は義父のむくんで汚れた足を洗浄しました。
その経験は、ただの看護行為ではなく、義父との心の距離を縮める大切な時間にもなりました。


足首骨折の経緯と手術の判断

10年前に義父は、義母との旅行中に転倒して足首を捻りました。
当初は痛みが軽く「ただの捻挫」と考え、自宅まで車を運転して帰宅。翌日からみるみる足が腫れ上がり、痛みが出てきたため近くの整形外科を受診しています。

医師には「骨がつきにくいところが折れているので手術が必要」と説明を受けたようですが、「手術はまだいい」と抵抗。そして、骨折したことを「誰にも言うな」と義母に口止めしていたことを、後から聞きました。

2人が大変な事態とは知らずに電話をした私。
電話口の義母の歯切れの悪さから「何かおかしい」と感じて色々聞き出したところ、
「明日は受診日」で、「医師に手術をするか否か返事をすること」を知りました。

夫と夫の兄弟に事情を説明して皆の考えを確認した私は、翌日の予定をすべてキャンセルし、義父母には内緒で自宅を訪問。
自宅でタクシー待ちをしていた2人に

わたし
わたし

「たまたまお休みいただいたので、遊びに来ました〜」

と知らぬ顔であいさつし、タクシーをキャンセルしてもらって2人を病院へ。
3人揃って医師の説明を詳しく聞くと、「直ちに入院が必要」な状態でした。

医師<br>
医師

「手術をすれば早く治癒し、しっかり歩ける可能性が高いです。」

義母<br>
義母

「手術を受けて早く歩けるようになってほしい。」

義父
義父

「もう年だし、わざわざ体を切らなくてもいい」「俺は大丈夫だ。自然に治す」

医師の説明に強く抵抗する義父に対し、『いやいや義父よ!ちょっと待て!』

私は義母と2人で必死で考えました。
このままでは義父のADL(日常生活動作)レベルが間違いなく低下する。しかも、年齢や持病のことを考えると、自然治癒は倍以上時間かかるし、完治する見込みは低い。

それに義母はどうなる?
今日まで義父の痛い、動けないの介護で大変。特にトイレ介助は想像を絶する。
治療をしないということは、しばらくずっとこの状態が続くということだ。

早く治療すれば、2人で旅行をもっと楽しむことが出来るのにね。

家族で話し合い、医師にも相談した結果、義父は手術を決断。
その後、リハビリも順調に進み、元の生活に戻ることができました。


入院中のちょっとした生活ケア

入院中は、義父にとってストレスの連続でした。痛みや不自由な入院生活、思うように治療が進まず、苛立ちを隠せない日もあったと義母から聞きました。

そんな義父に対して私が行ったのは「足浴」。ギプスが外れたタイミングに、病院に許可を得て実施しました。

  • 血流を促してむくみや冷えを予防
  • マッサージで痛みを和らげる
  • ケアを通して会話の時間を作る

義父はとても抵抗したのですが、後日「あれはとても気持ちが良かった」と感想を聞かせてくれました。


家族とのコミュニケーションの大切さ

骨折という予期せぬ出来事は、家族にとっても精神的負担になります。
しかし、ちょっとしたサポートや会話で、本人の安心感は格段に変わります。

義父
義父

「あの時手術してよかった。皆で説得してくれたおかげだ。ありがとう」

わたし
わたし

「お母さんはもちろん、全員がお父さんに治療を頑張ってもらえて良かったと思ってますよ」

こうしたやり取りを通して、私たち家族の信頼関係も深まりました。そして、この経験を通して学んだことは、

  • 高齢者の骨折は「医療の判断」だけでなく「本人の気持ち」に寄り添う必要があること
  • 入院中の小さなケア(足浴のようなもの)が心の支えになることでした。

まとめ:転倒予防は「先手のケア」

高齢になると、骨折は生活の大きな転機になります。
医療の選択、リハビリ、そして家族のサポートがその後の人生に大きな影響を与えます。

義父の骨折・入院生活は家族にとっても試練でしたが、今振り返れば「一緒に乗り越えた経験」になりました。

そして何より、あのときの足浴が義父との心の距離を縮めてくれたことを忘れることはありません。

  • 転倒は予防が肝心。骨折のリスクは軽視できません
  • 家族のちょっとしたケアで回復力や安心感はアップ
  • 道具に頼ることや介助を受け入れることは、恥ずかしいことではなく「未来の自分を守る選択」

義父の体験を通して学んだのは、早めの行動と家族の支えが何より大切 ということです。

自分の人生に決断を下すのは、勇気のいること。
思い込みや慣習に縛られず、未来の自分はどうありたいかを相談・話し合う機会を、日頃から家族やパートナーと築いておきたいですね。


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