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食べる力は生きる力〜50代から始めるフレイル予防の食習慣〜

私は50代に入ってから、「食の好み」が変化したことを感じました。健康や栄養のことを意識するようになったのも、この頃からです。

40代までは焼肉やカツ丼、パフェなどのハイカロリー食を、どんな時間でもペロリと平らげていました。

しかし、最近は夜に油っこいものを食べると翌朝に胃もたれが残り、食べたことを猛烈に後悔。あっさりして淡白なものが美味しく感じるように変わりました。

年1回の検診では特に問題なし。

ということは、「自然な成り行き」=「身体が少しずつ老化している」という証拠でしょう。

仕事では高齢者施設の入居者さんたちを見て、「食べる力=生きる力」だと痛感する毎日です。

食べることを諦めない方ほど表情が明るく、会話も弾みます。この姿に、私自身の「これからの食生活」を重ねて考えるようになりました。

50代の今から、食べることを改めて見直す。それが将来の自分への一番の投資だと感じています。

【この記事を読むと】

  • フレイルが「他人事ではない」とわかる
  • 今日からできる食習慣の一歩が見つかる
  • 10年後・20年後の自分が変わるヒントが得られる
目次

フレイルとは?「健康と要介護の間」を知っておこう

フレイル(frailty)とは、加齢に伴い筋力・体力・認知機能などが低下し、健康な状態と要介護状態の中間にある状態のことです。

2014年に日本老年医学会が提唱した概念で、早期に気づいて対策をとれば回復できるのが最大の特徴です。

【厚生労働省・国立長寿医療研究センターのデータより】

  • 65歳以上の約15%がフレイル
  • 約50%がプレフレイル(フレイルの予備軍)

つまり、65歳以上の6割以上が、フレイルまたはその手前の状態にあります。50代のうちから意識することが、将来の要介護リスクを大きく下げることにつながります。

あなたは大丈夫?フレイルチェックリスト

日本老年医学会が提唱する「J-CHS基準」をもとに確認してみましょう。

  • 体重減少:意図せず年間4.5kg以上、または体重の5%以上減った
  • 疲労感:何をするにも疲れた感じがする
  • 活動量の低下:以前より体を動かす機会が減った
  • 歩行速度の低下:歩くのが遅くなったと感じる
  • 筋力の低下:ビンのフタが開けにくい・握力が弱くなった

3項目以上→フレイル
1〜2項目→プレフレイル
0項目→健康

50代でこのリストを読んでいるあなたは、今がプレフレイルを防ぐ最大のチャンスです。

フレイルになる3つの原因

フレイルは主に以下の3つが絡み合って進行します。

①低栄養

食欲低下・偏食・食事の簡略化により、タンパク質や微量栄養素が不足。筋肉量が減少し、サルコペニア(加齢性筋肉減少症)へとつながります。

具体的な対策は、次のセクションで詳しく紹介します😊

②運動不足

筋力低下→活動量低下→さらなる筋力低下…という悪循環。外出機会の減少も加速させます。

買い物などを兼ねた散歩30分をおすすめしますが、それも難しい場合は

テレビを見ながらの踵上げ
椅子に座ったままできる足踏み運動

など、「ながら運動」から始めてみましょう。1日5分でも、毎日続けることが大切です。

③社会的孤立

一人での食事・会話の減少が食欲低下や認知機能低下を招きます。「誰かと食べる」ことがフレイル予防に効果的な理由がここにあります。

一人暮らしでも工夫次第で「共食」は作れます。

会食への参加、ペットと一緒の食卓、ビデオ通話で遠方の家族や友人と画面越しに食事を共にするのも立派な共食です。

タンパク質でフレイル予防〜毎日ちょい足しの食習慣〜

年齢を重ねたら、まず意識したいのがタンパク質です。筋肉・血液・免疫細胞をつくる材料で、まさに「元気の源」。

代表的な食品は、肉類・魚介類・大豆製品・卵・乳製品です。

とはいえ「肉は重い」「魚は骨が面倒」「豆腐は飽きる」という声も多いものです。

そんな時は「ちょい足し」をしましょう!

朝食にゆで卵をひとつ

昼食はツナ缶や納豆をプラス

間食にゼラチン入りのゼリー・マシュマロを

夕食は豆腐入りチゲスープを

私も忙しい朝はバナナとヨーグルトだけ、という日が続いた時期がありました。

ですが、どうしても昼食前にエネルギー切れに。ゆで卵を1つ追加してみたところ、集中力が明らかに違います。身体は本当に正直です。

「毎日続けよう」ではなく、「今日は何を足そうかな〜」くらいで大丈夫。その小さな積み重ねが、1年後のあなたの身体を変えます。

水分補給は「喉が渇く前」がポイント

「のどが渇いた」と感じた時点で、すでに軽い脱水がはじまっています。

しかも脱水症状は、夏場だけでなく冬の乾燥時期にも多いのです。

以前、冬の訪問先で軽い脱水による立ちくらみを起こした方がいました。

飲まない原因を問うと「のどが渇かない」「トイレが近くなると困る」とのこと。食事以外の水分摂取はほとんどなく、幸い点滴で回復されましたが、日常の水分不足がいかに危険かを痛感しました。

水分は1日1.2〜1.5リットルを目安に、こまめに少しずつ。みそ汁・スープ・ゼリー・経口補水液も水分源としてカウントしてOKです。

🔗関連記事:高齢者の脱水症状や経口補水液の選び方はコチラ

食べる喜びを取り戻す「共食」の力

「一人で食べるより、誰かと食べた方が美味しい」

これは気のせいではありません。

共食(きょうしょく)は、脳の活性化・食欲促進・孤立予防に効果があると言われています。

笑い声が絶えない食卓の時間こそ、フレイル予防の「最高のサプリメント」です。

一緒に食べる相手は、家族でも・友人でも構いません。一人暮らしであっても、行きつけのお店で店員さんと軽くおしゃべりしたり、ペットと一緒に食事を楽しんだりすることも立派な「共食」。

「安心できる空間で食べる」ことが、心と身体を元気にしてくれます。

まとめ

食事は栄養を摂るだけの行為ではなく、「自分をいたわる時間」。

そして食べる力は、そのまま生きる力につながります。

フレイルは早期に気づけば回復できます。50代の今から「タンパク質を足す」「水分をこまめにとる」「誰かと食べる」この3つを意識するだけで、10年後・20年後の自分が変わります。

無理な食事制限よりも、「いまの自分に合った食べ方」を見つけることが、健康寿命を延ばす第一歩です。

【出典】

  • 厚生労働省「高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進」
  • 日本老年医学会「フレイルに関する診療ガイドライン2018」
  • 国立長寿医療研究センター「老年症候群の診察法」
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この記事を書いた人

15年の看護経験と主婦の視点から、誰もが「ご機嫌さん」でいられる暮らしの仕組みづくりを発信しています。いくつになっても学ぶことはいっぱい。誇りを持って働き、健康に暮らせる未来を目指して、理想をカタチにすべく日々学びながら活動中です。

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