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【ボケない人には理由がある③】95歳Cさんに学ぶ|タオル1枚が灯した「誰かのために」という生きる力

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⚠️本記事に登場する人物は実在しますが、プライバシー保護のため一部情報を変更しています。

「Cさん、洗濯物いっぱいあって助けてほしいんです」

介護職員がそう声をかけると、車椅子のCさんは笑顔になり、呂律が回らない口で一生懸命声を絞り出し言いました。

「そ…う…か」

ゆっくりと手を伸ばし、タオルを受け取ろうとされる。

たたむことはできない。よだれでタオルが汚れてしまうこともある。

それでも、手を動かし、たたもうとする。

その姿を見て、私は胸がいっぱいになりました。

目次

Cさんが暮らしていた場所 グループホームとは?

Cさんが暮らしていたのは、グループホームという施設です。

グループホームとは、認知症の方を対象とした小規模な共同生活の場。5〜9人程度の利用者がスタッフとともに、調理や掃除・洗濯などの家事に参加しながら生活します。

「施設に入る」というより、「一緒に暮らす」に近い感覚です。

その環境だからこそ、Cさんの洗濯物たたみは日課として続いていました。

Cさんの習慣 毎日の洗濯物たたみ

Cさんは当時95歳。半麻痺があり、指には拘縮もありました。

それでも毎日、職員と一緒に洗濯物をたたみます。

タオル1枚を広げ、端を合わせ、また折る。時間はかかります。うまくいかないこともある。でも、手を止めない。

リハビリの一環でもありましたが、Cさんにとってそれ以上の意味があったように思います。

かつてのCさん

私が赴任する前のCさんは、その当時から年長者で、若いスタッフや他の入居者さんに洗濯物のたたみ方を指導されていたそうです。

「きちんと角を合わせなさい」

そう言いながら、手際よくたたんでいた。

指導できるほどの腕前。それが、Cさんのプライドでもあったのでしょう。

脳梗塞再発後も、手は伸びた

何度かの脳梗塞再発で、Cさんのできることは少しずつ減っていきました。

洗濯物をたたむことも、難しくなっていった頃のことです。

それでも職員が「Cさん、助けてほしい」と声をかけると、Cさんは「そうか」と笑顔で手を伸ばした。

たたむことはできなくても、頼まれれば応えようとする。

その手の動きが、私には忘れられません。

看護師目線のポイント 「役割」はその人のライフに日を灯す

介護の現場では「安全」や「清潔」が優先されることが多い。

でも、Cさんを見ていて気づいたことがあります。

頼られている。仕事がある。誰かの役に立てている。

そのことが、その人のライフに日を灯すのだと。

グループホームという環境が、Cさんに「居場所」と「役割」を与え続けていました。

できることが変わっても、「ここにいていい理由」があった。

逆転の気づき 「してあげたい」が人を生かす

自分がどう生きたいか。何を楽しみたいか。

それも大切です。でも、Cさんが教えてくれたのは、もう一つの力でした。

「誰かのために、してあげたい」

その気持ちが、動けなくなっても手を伸ばさせ、笑顔を引き出した。

ADLが落ちても、「してあげたい」という動機は消えなかった。

それが最後まで人を動かす力になるのだと、私はCさんから教えていただきました。

まとめ

Cさんの習慣は、洗濯物をたたむことでした。

でもその本質は、「役割を持ち、誰かの役に立つこと」だったと思います。

  • 若い職員に技を伝える、指導者として
  • 半麻痺後も黙々と、リハビリとして
  • たためなくなっても、頼まれれば手を伸ばす人として

形は変わっても、「してあげたい」という気持ちは変わらなかった。

それが、95歳のCさんを最後まで生かし続けた力だったのかもしれません。

Cさんの習慣は、今日からでも取り入れられるものばかりです。

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この記事を書いた人

15年の看護経験と主婦の視点から、誰もが「ご機嫌さん」でいられる暮らしの仕組みづくりを発信しています。いくつになっても学ぶことはいっぱい。誇りを持って働き、健康に暮らせる未来を目指して、理想をカタチにすべく日々学びながら活動中です。

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